観劇2006(王子辺り)

2006年11月20日 (月)

無機王

の公演を一昨日観る。

第10回公演『吉田鳥夫の未来』

終演後、鳥肌がブワ〜と立って30秒くらい放心して動けなかった。

本当に、本当に、本当に面白かった。

僕の大っっっ好きな芝居だった。

絹糸のように繊細で、ユーモラスで、不器用で、チクリと痛くて温くって、そういうものをすべて内包した世界観の塊が僕の心臓に穴を空けた。

今、僕の心は、無機王に対する感謝の気持ちと、「凄い、凄い」と皆に賛美したい気持ちと、表現者として悔しい気持ちと、嫉妬心とか敗北感とか、なんかそういう気持ちが渦巻いている、そういう状態です。

前回中島佳子さんに対して感じた「才能」というコトバをまた感じた。

役者達が本当に凄い。

圧倒的な才能達。

いい役者っていうのはこういうことが出来るのか。

ああ、本当に凄い。

本当に悔しい。

そこに逃げ込みたくないけど、感じた事実は変えられない。

今演出助手で余裕ないけど近く必ずちゃんと感想書きます。

本当に、本当に、本当にあと半年は言い続けると思う。

この芝居は好き。大好き。

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2006年10月 5日 (木)

10月、今月誘われている&観に行きたい芝居と僕の経済的状況

今月10日まで本当にお金がありません。

どのくらいないかというとつげ義春ぐらいありません。

それもこれも先月阿呆みたく観劇を繰り返していたからなわけですが、その10日までにも恐ろしい数の芝居が行われるようで・。

今はどういうコトバで言えば感じ悪くなく観劇をお断りできるか、そればかり考えている次第です。

とりあえずメモ。

◆タイプス『マクベス』(ブラッツ・3〜9日)

◆乞局『廻罠』(王子・4〜9日)

◆拙者ムニエル『のぼる』(トップス・4〜11日)

◆松竹『獅童流森の石松』(新橋演舞・2〜26日)

◆ホリプロ『奇跡の人』(青山・4〜22日)

◆落花生moon『ホット・スポット・ユニバース』(赤坂・5〜9日)

◆ハイバイ『無限流・津川五郎』(ルデコ・5〜15日)

◆X-QUEST『剣浪』(芸劇・5〜9日)

◆劇団「宝船」『坩つぼ(変換できん)』(三鷹・6〜9日)

◆KINETIC ART TROUPE『スイッチ!』(白金高輪・6〜7日)

◆チャリカルキ『今夜、此野岸さんが待つ店で』(都内各所・11〜31日)

◆TEAM発泡・B-zin『マジョ』(スペース・ゼロ・11〜18日)

◆劇団本谷有希子『遭難』(青山円形・12〜19日)

◆THE SHAMPOO HAT『津田沼』(スズナリ・13〜22日)

◆MODE『秘密の花園』(笹塚ファク・13〜22日)

◆smartball『My Legendary Girlfriend』(王子・20〜24日)

◆ONEOR8『電光石火』(トップス・24〜31日)

◆劇団桟敷童子『海猫街』(ベニサン・27〜11/12日)

◆東京ハートブレイカーズ『アポロ・ボーイズ』(芸劇・29〜11/5日)

・・。

先月今月と皆さん精力的に活動してらっしゃいますね。

何故皆が忙しい時期に俺はバイトばっかりしてるんだろ・。あ〜。あ〜。・・、え〜い(と携帯を布団に投げつける)。

多分経済的状況から中旬までの公演はあまり観に行けません。食費削ってもチケット代が捻出出来ないからです。

ご了承下さい(>_<)。

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2006年10月 3日 (火)

インパラプレパラート公演『グッド・メディシン・テイスツ・ベター・メディシン』

Good_mediomote       

      

      

      

    

      

      

      

      

      

      

      

         

観劇。

1日マチネ。

ワンオア8公演『Turkey』で共演した中村千春さん、インパラの劇団員、中村掌子さんに誘われ王子へ。

中村掌子さんはいつぞやの打ち上げの席で、僕の演技を覚えている、とおっしゃってくれた奇特な方。
いい人です。

そんな人はいい人に違いありません(〜覚えてる、〜見ましたよ、に異常に弱い僕です)。

なのでインパラプレパラート、楽しみにしていました(なのでってことはないか)。

劇場につくと加藤亜矢子さんとワンオア8の田村孝裕氏に出会う。

田村氏に出会い頭「オマエ偉いな。」と言われる。

「何が、」かは分からないまま客席へ。

うむ、俺エライ、うむ。

芝居は一見ふざけた設定ながら、とても心臓にくる芝居でした。

はぁ、胸がいたい。

お客さん嗚咽してらっしゃる方いました。

僕も一瞬ヤバかったです。

あれは役者さんのチカラですね。

静かな沈黙の中の熱演、ああいうのは一歩間違えればお客の心が離れて行き兼ねないので役者としては「緊張」と「恐怖」を感じながら見ました。

見事細い綱を渡りきった役者さんにあっぱれをあげたい(何故上から目線(^_^;))。

    

全体的に観ると意図的なのかどうか分かりませんが、視点が2転、3転する忙しい芝居でした。

最初スタイリッシュなコメディ?みたいな感じで捉えているとちょっと怖い話しになって、後半は主要2人の恋愛(という表現はイヤだが)のお話に集中していく。

入口と出口の印象がだいぶ違うなぁ、と驚きました。

そういう展開をよしとするかどうかはお客の好みかもしれませんが、効果的に働く部分と「惜しいなぁ」と思ってしまう部分、両方があるなぁと僕は感じました。

一つだけ残念だなぁ、と思ってしまった点が。

それは色々な設定、伏線がラストのあの状況を作りだすために外界から用意されたモノのように感じてしまったこと。

そこに生きる人間以外の人間の思索が思い浮かんでしまったのが非常に残念でした。

きっとその辺が涙を堪えられた原因なのかも。

とは言えお客としてとても楽しませてもらいました。

才能豊かで末恐ろしい劇団です。

      

終演後ロビーでインパラの中村掌子さん、中村千春さん、ペテカンの四條さんや無機王の中島さん、ワンオア8の野本さん、田村さん、ライオンパーマの加藤亜矢子さんらと談笑。

俺だけ舞芸出身じゃないんだよなぁ。

いいのかな、俺、ここにいて。

なんとなく、そんなことを思ったり。

   

王子は不思議とハズレないなぁ。

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2006年9月 9日 (土)

マーク義理人情公演『俺達仲良し!!』

ソワレ観劇。

初マー義理でした(前にサンモールスタジオでチョロっと観たことはありましたが)。

何とも、皆さん30目前にして馬鹿だなぁ(笑)という感じ。

ジャンル分けするとこれは何ですか?と聞かれたらば「コメディ」でも「喜劇」でもなく「バカ」と答えるでしょう。

「バカ」の一般的需要がどれくらいあるか分かりませんが是非頑張って確立してほしいと思いました。

このジャンルの芝居をやる上でもっとも大切なこと。

それは芝居が巧いこと。

基本的な芝居のスキルと役への没入なくしてこれは成立しないでしょう。

そういう基本の土台があったから、無茶苦茶な展開や勢いについて行けたのだと思います。

終演後観にいらしていたモダンスイマーズの西條さんに気付き、キンチョー気味に会釈すると満面の笑顔で受けてくださり、感激でした。

今回出演されていた成瀬功さんは次回のワンオア8『電光石火』に客演が決まっています。

そちらも今から楽しみです。

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2006年9月 7日 (木)

今月の観劇希望作品とその現実

今月は芝居のお誘いがえらいことになっている。

加えてこれは見ておかねば、という作品も多く・。

分かりやすくスケジュール帳に書いておこうと思ったら逆にわけが分からなくなってしまいました。

とりあえずここにメモっておきます。

◆東京タンバリン『立待月〜隣の女〜』+『ワルツ』(三鷹・8〜18日)

◆双数姉妹『TRIAGE』(トップス・1〜10日)

◆劇団たいしゅう小説家『泥棒役者』(芸術劇場小2・9〜18日)

◆マーク義理人情『俺達仲良し!!』(王子・7〜10日)

◆絶対王様『カンフーガール』(紀伊国屋サザン・8〜10日)

◆マシュマロ・ウェーブ20周年公演『 MARSHMALLOW WAVES』(グリーン・12〜18日)

◆シス・カンパニー『獏のゆりかご』(紀伊国屋・1〜29日)

◆『忠臣蔵』(博品館劇場・13〜18日)

◆q[ku]『ラステカービベ』(ギャラリー・ル・デコ・13〜17日)

◆星屑の会『星屑の町』(本多・14〜24日)

◆ダムダム弾団『芥』(萬・15〜19日)

◆ダンス表現『左手にまつわる記憶』(麻布diepratze・19〜20日)

◆スロウライダー『Maggie』(駅前・13〜18日)

◆アンテナ『レディーススノーナイト』(江古田ストアハウス・15〜17日)

◆Fogburden『チャップリンを愛した男』(浅草橋アドリブ・20〜24日)

◆東京ネジ『いえ、これは実験です。』(OFFOFF・21〜24日)

◆トリコ劇場『神様の不在』(明石・21〜25日)

◆ヨーロッパ企画『ブルーバーズ・ブリーダーズ』(スズナリ・22〜10/1)

◆あかしや『タダ子の逆襲』(タイニィアリス・27〜10/2)

◆インパラプレパラート『グッド・メディシン・テイスツ・ベター・メディシン』(王子・28〜10/1)

◆劇団前方公演墳『恋が散る、雪が舞う』(芸術劇場小2・28〜30日)

あぁ〜、もう(*_*)、メモってるだけで疲れた・。

何も皆して時期合わせなくても・。

我が家の経済事情的に半分観に行くくらいが精一杯じゃないでしょか・。

と思っておいてください、関係者の方々(それでも10本以上か・・(-_-;))。

僕は大富豪の御子息じゃないんでね。

金はすぐ底をつきます。

あぁ、でもなぁ・、瓜生和成さんと本間剛さんのタンバリンは行っとかねばなぁ・。

律儀な植田靖比呂君の出てるたいしゅう小説家も・(でも高い・)。

小林麻子さんの出演されているグリーンのマシュマロなんとかも行かねば。

星屑の会はパレードで共演した江端英久さんが出演されているからアレだし、獏のゆりかごは青木豪作品だし、ワンオアで共演したふきかよちゃんの東京ネジはおさえなくては。

高山のえみちゃんの『忠臣蔵』は高いなぁ・(;_;)。

アンテナは観に行きますって趙徳安君と約束しちゃったし、インパラも中村千春さんから誘われたら行かねばよ。

あぁ、以前ダイヤル911でお世話になったマッキーこと酒巻誉洋君と山岡未絵さんの出るトリコも邪険に出来ないわ。

土佐和成の出るヨーロッパも大好きだしなぁ・ってあぁ・、もうキリがないっ(>_<)!

観に行けなくても恨まんといておくれヤス。

かんにんしとくれヤス。

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2006年5月15日 (月)

無機王第9回公演『僕の腕枕、君の蟹ばさみ。』

Boku5_1 を観劇。

去年の感動を胸に王子小劇場へ。

今回はなんとも言えない芝居でした。

胸に流れてくるものが多く、心を揺り動かされつつも、どこかで距離を取らなくては、みたいな。

「小学校の時の隣の席の女子」、みたいな感じでした。

   

しかし、中島さんは本当にすごい。

前回公演もかなりの衝撃を受けましたが、今回もとても情感豊かに高校生を演じていらして。

もうなんというか、正直高校生を越えて中学生に見えました(^_^;)。

そういう見た目のリアリティもさることながら、押し込めた気持ちや堅くなな決心、情感を身体の内側に留めるといった様な感情表現をそれはもう豊かに演じてらして。

この人の芝居を見ると「才能」というコトバが頭をちらつきちょっとだけヘコみます。

性別は違いますが、僕もいつかあんな風に感情を紡げる役者になりたい、と思いました。

    

お話はとても叙情的な印象で、リアリティなものとおとぎ話的な(演劇的な?)要素が混ざり独特な空気感を生んでいたように思いました。

だから登場人物は「生きて」いつつもシーンとしては劇的に、印象的に見えた感じがありました。

その辺がたぶん全体的な印象としての「物語な感じ」を生んでいるんだと思うんですが、ちょっとそれが作為的とも感じられ、善し悪しは抜きにして登場人物が本の中に閉じ込められているといった印象につながるところもありました。

これはなんとも説明しにくいのですが・・。

結果的に僕はこの作品に「没入」することはできなかった。

登場人物の心の葛藤に共感、移入しつつも、どこかで「これは虚構のものだから」という前提を置いて観ていたというか。

それが僕にはなんだか悔しかった。

でもきっとこれはバランスの問題なんだと思う。

物語的演出や展開、シーンとしての見せ方がなければそれはドキュメンタリーになってしまうわけだから。

そんなことを考えさせられた1日でした。

  

そうそう、趙君、思ってたよりガッチリしていて驚いた(^_^;)。

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