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2009年9月16日

2009年9月16日 (水)

サスペンデッズ第7回公演『夜と森のミュンヒハウゼン』

Photo   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

  

13日(日)に観てきました。

ネタばれになるのであんまり言えませんが、三鷹がスゴイことになってました。

スゴイ美術アイデア。

三鷹は各劇団が試行錯誤で色々な使い方をしていますが、今回の使われ方は一番インパクトがありました。

  

サスペンデッズは第1回から観ていまして大好きな劇団です。

サスペンデッズには今年乞局で共演させていただいた佐野陽一さんが所属されているのですが、乞局の時の佐野さんとサスペンデッズの時の佐野さんはなぜかまったく別人に見えるのでスゴイです。

別人なんだと思います。そう思っていた方が楽しいのでそう思っています。

  

今回はまた少しいつもと違った試みをされているように感じました。

使っているコトバ、身体、空間、

みんな違う。

でも最後まで観て残る、なんとも言えぬ切なさはやっぱりサスペンデッズだと思わせるものを感じました。

  

※ここから少しネタバレを含みますのでお気をつけください。  

  

最初、なんだか状況がよく分からないんです。

おとぎ話のような・・・?

酔って森に迷いこんだような。

状況や世界は少しづつ紐解かれていきます。

2つの世界は独立しているようで遠く、でも話が進むにつれリンクしていたりする部分と差別化され皮肉のように感じられる部分とに分かれていきます。

この構成が見事なので身をまかせているだけで謎が解けるカタルシスを感じられるようになっています。

そういうことか!

と分かったときはもう夢が覚める直前で、あっという間に現実への扉が開かれてしまいます(ここは演出と舞台美術の勝利!)。

  

登場人物達にとっても、観客である僕らにとっても、現実はそこが希望と絶望が同居する世界で、生易しいものでないことを悟らされます。

   

劇場を出る足取りは軽くはないです。

でも僕らも短い夢を観て、

森の暗闇を抜け、

おかげで外の空の色や光を少し違った目線で観ることが出来るようになっていたかもしれません。

 

佐野さんとは役者として個人的に距離感をつめ過ぎてしまったかもしれません。

僕にとって面白すぎて普通に佇んでいるだけでも笑いを堪えなくてはいけません。

あるシーンでは堪えきれず身内笑いのようになってやしないかと心配になってしまいました。

これはいけない。

少しあの人とは距離を置かないと。

  

佐藤銀平さんの役と高畑こと美さんの役(パンフ確認してないのでちょっとたぶんなんですが)の関係が素敵でした。

根底にはエゴとかあって純粋な兄妹の情景では全然ないんだけど、そういう不純物が多いだけに純度の高い部分が浮き立って見えてそれが切なく感じました。

  

アレはもしかしてこういう意味があったのか、とかこの人とこの人はこういう共通点がある、とか、観終わった後も色々想像してしまう芝居です。

色々考えてたら何日か経っていました。

やっと森を抜けた感じです。  

考えると、切なさだけでなく幻想をも侵食し増殖する虚無的なものの恐さをも感じる作品でした。

  

20日まで三鷹市芸術文化センター星のホールにて。

よかったら。

  

・会場 三鷹市芸術文化センター 星のホール 

・料金

一般前売:2500円
一般当日:3000円
高校生以下:1000円(当日要学生証)

・サイト http://www.suspendeds.net/

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
説明 【タイムテーブル】
2009年9月11日(金)~20日(日)
9月11日(金)19:30
9月12日(土)15:00/19:30
9月13日(日)15:00
9月14日(月)休演
9月15日(火)19:30
9月16日(水)19:30
9月17日(木)19:30
9月18日(金)19:30
9月19日(土)15:00/19:30
9月20日(日)15:00

  

・案内文  

私はスーツケースの中のあの人と夜を待っていた。

夜になって、森へ行くのを待っていた。

森の中を彷徨ううち、時間が少し巻き戻るかも知れない。

そしてあの人が目を覚ますかも知れない。

目を覚まして、何事も無かったように優しく微笑むかも知れない。

あるいはスーツケースの中身は実は私で、そのことに気づいた時には、もう既に地中深く、まるで生まれる前のような静かな眠りに戻ることが出来るかも知れない。

森の深い闇は時間を止め、あらゆる物事の輪郭をなくすと言う。

私達は闇に染みだして境をなくすことが出来るだろう。

私は夜の森を、最後の希望のように、ただ一心に思っていた。

  

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