『誰かが手を、握っているような気がしてならない』
![]() |
誰かが手を、握っているような気がしてならない 著者:前田 司郎
|
読了。
前に読んだ『グレート生活アドベンチャー』にショックを受けたので購入。
前田司郎さんは演劇の劇作家であり、五反田団という劇団の方なのですが本屋の棚を見ると小説はコレを含め4冊出されていてビックリ。
自分とこの公演の新作や外部公演の新作を書きながら小説も書くなんてそんな時間よくあるなぁ・・・。
しかも今回は結構長編だ(何ページから長編なのか知らないけど)。
多分長編だ。
帯にそう書いてあったから。
でも一気にサラッと読めてしまったから長編じゃないかもしれない。
読んでみてください。
「一人称」視点での展開は「グレート~」の時と一緒で読んでいて独特の楽しさです。
細やかな心理描写のおかげで設定を頭に入れてからはまるでその人として考えているような、自分のもやもやした日常感覚が目の前の紙に次々と文字となって現れるような面白さがあります。
登場人物が多い分、この手法は難しくなるのではないかと思っていましたが、むしろ読み手には小気味いいフェイクのような効果が生まれ(この辺は実際に読んで体感してください)、楽しく翻弄されます。
物語の内容も、まさか!あ~、みたいな感じが待ってて(読んで楽しんでください)やられたという感じでした。
日本人的「神」の質感というか、造形というか、うまいコトバがわかんないんですが、こうして一つの形として描写したものを見るとそのヘンテコさ、ってのか存在自体の可笑しみや哀しみが際立って、ちょっと同情しちゃいました。
作中の物事を「定義付け」する力の凄さにちょっと惹かれる私です。
是非。
| 固定リンク
« 昨日は七福神巡り | トップページ | 稽古 »



コメント