『掃除当番』
読了。
僕の好きな漫画『鈴木先生』の作者、武富健治先生の短編集です。
少年少女の頃の自分の周りで起きる些細な事象に繊細に反応し、悩んでいた頃の自分を思い出して切なくなります。
そしてここまでこの作品達に心揺さぶられるのは、未だ僕が大人になりきれていないことの証明かもしれません。
こういう傍から見れば小さな出来事も本人にはとても深刻で大きな問題で、実は大人社会でだってそうで、いつの間にか見ないようにして自分の中でも「なかったこと」にして、うまく嘘をついて生きていこうとすることの哀しさを、深く感じ、切なくなりました。
こういう貴重で、商業にあまり結びつかなそうな作品が本屋で見直されつつある感じを嬉しく思います。
こういったデリケートで人があまり触れたがらない難しい問題に果敢に挑み、エンターテイメントに昇華させる武富先生を応援したいです。
はぁ。
こういう芝居が観てみたいなぁ。
なんて。
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コメント
『掃除当番』 仕込みの日に 買っておいた中の一冊ですね。
私は本を買って安心する≪積んどく≫派なので
我ながら困ったもんです。
伊藤さん見習って、読書に励みたいです。
( 取りあえず願望だけ )
投稿: 草平 | 2008年5月 8日 (木) 23時14分
>草平さん
その通りです。
やっと読めました・・。
実は僕も≪積んどく≫派です・・。
本はまとめ買いしてとりあえず机の端においておいて暇な時にちょこちょこ読むという感じです。
投稿: しゅんぺい | 2008年5月10日 (土) 10時06分